2011年11月24日木曜日

【第33弾・大槌】町民の感情

いつも暖かいご支援有難う御座います。今月の現地ミッションも無事完了しました。バーベキューを行った気仙沼小泉の仮設では、岩手町のお野菜が大変な人気だったようです。道の駅・石神の丘様のお野菜は、どれも味が濃厚で感動します。東北を食べて応援。宜しかったら、皆様のお気に入りもご紹介下さい。

【第33弾】大槌


【第33弾】は、15日大槌にお届け致しました。代表窓口の方からの頂いたお便りご紹介します。
…正直、皆さん心を閉ざすようになってきました。
今だに仕事がない人、家族を亡くした悲しみから抜け出せない人、変わらぬ現状を悲観して欝状態になってしまう人など、あげたらきりがありません。
分かっていることは、行政は誰かの立場になって仕事が出来ないこと、仕事をしようとする気もないということです”
直接お聞きしたところでは、「役場に行くと、みんな決まって怒って帰ってくる」という話があります。役場の防災上の不手際について、今も不満に感じている方が多いようです。
「…なのに、今もヘラヘラのんびり仕事をしている。あの笑顔を見ると、あの日、寒空に並んだ数々の遺体が思い出されてくる。悔しくてしょうがない!
地元行政への不満は、他のご支援先でも耳にします。役場側にも、国からの具体的な復興ビジョンが示されないなど、動きがとれない事情はあるでしょう。しかし、住民感情を置き去りにして、復興という大事業を乗り切れるのか? 自分は、単なるよそ者でしかありませんが、少なからず不安を覚えます。
その他お聞きしたお話、現地の今の声として記録に留めたいと存じます。

◎配給の仕方
現在、物資の配給は、再建中のショッピングセンター駐車場で行われている。開始は9時でも、みんな朝の5時から並ぶ。情報伝達に不備があり、配布を知らない町民がいる反面、隣の釜石市の人も貰いに来る。役場職員は、面倒臭いからか必要数のチェックなどしない。トラックで来て大量に引き取っていくケースもあるという。これでは、必要な人に必要な物が行き届かないのも当然だ。
◎仮設商店街
大槌北小学校の校庭に、プレハブの共同店舗が完成予定だ。(平屋と2階建てのプレハブ3棟ずつ。食料品店や飲食店など40店が賃料なしで2年間営業:NHKニュース) しかし、立地が不便であること。また、震災前から客足はスーパーやSCに集中していたことなどから、この計画の実効性に疑問を持つ町民は多い。
◎第三者機関
役場の環境が閉ざされた状態なのが問題だ。町外から利害関係のない専門家に来てもらって、業務を査定して欲しい。

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最後まで読んで頂き有難う御座いました。本日は、多少踏み込んだ内容になりました。ご意見ご感想頂ければ、幸いです。  ビタミン計画では、引き続きご賛同者さま大募集中です。ご参加お待ちしております。 m(_ _)m
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2011年11月18日金曜日

11月の現地活動とリーフレットについて

計画始まって以来の危機! です。実は現在、ご支援金残高5万円を切っております。これでは、後お届け1回しか実行できません。皆様どうかどうかお力添えお願い致します m(_ _)m

【野菜プランターの会】
今月の活動予定ご報告致します! って、もう明日になってしまいました…(汗) 今回は、木村さん、水野(@mizmaki03)さん、梶谷(@fukasumi)さんに、以下の2ヶ所の仮設住宅を訪問頂きます。
さすがに11月に入った東北で、新規の種蒔や苗の植付けは難しいです。プランター隊では、下記の2点をテーマにどのような企画が相応しいか検討を行いました。
000・住民の方々とプランター隊員との交流強化
000・仮設住宅のコミュニティー形成のお手伝い
臨時床屋さん、手作りコンポストなど様々なアイデアが出ましたが、今回は以下の内容に落ち着きました。

◎19日(土) 女川 桐ヶ崎地区◎
先月、種蒔きしたプランターの鳥除けカバー設置などアフタフォローをメインに、同日開催のおちゃっこ隊さんの企画をお手伝い致します。また、ビタミン計画からのお野菜(提供:うまい奥の細道様)の配布も行います。

◎20日(日) 気仙沼 小泉地区◎
こちらでは、プランターのメンテと共に、前回訪問時に話題が出たバーベキューを。炊き出しの時のように受身ではなく、住民の方主体で進める予定です。女川同様こちらもご高齢の方がお住まいです。お昼をご一緒しながら、郷土料理や地域の風習などお聞き出来ればと思っております。(提案は河野敬子さん) 今後の活動内容のヒントになるかもしれません。
材料や納品書はこちらをご覧下さい。(提供:道の駅・石神の丘様 ) 今回は、お土産として、名産春みどりの為に作られたドレッシングキャベタリアン宣言とご飯のお供「ばっけ味噌」もご用意しております。

【リーフレット出来ました!】
どうですか? かなりの自信作です。作成は、私じゃありません(笑) 岩正人(@iwayan22)さんに全面協力頂きました。こちらは、現地活動やお野菜のお届け先に配布する予定です。左下にご賛同者さまのアバターを配置しているのがお分かりになるでしょうか? 支援先の皆さんに「こんなに沢山の人達が応援してくれているんだな…」と実感して頂ければと思います。
https://picasaweb.google.com/112520397987164546485/__?authkey=Gv1sRgCKnvv-q2mPnaEw#5675870482633882594

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最後まで読んで頂き有難う御座いました。ビタミン計画では、賛同者さま大募集中です。被災地支援は持久戦。奮ってご参加下さい!
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2011年11月17日木曜日

【第31弾・亘理】現状報告と写真

【第31弾・亘理】
もう2週間も経ってしまいましたが、去る3日宮城県亘理へのご支援、無事終了しております。今回も荒浜地区で自宅避難されている皆様に配布頂きました。亘理町応援団の団長・池田様から大変具体的な現地のご報告と沢山のお写真を頂きました。以下にご紹介致します。
震災から八ヶ月が経過し、亘理町荒浜地区にもやっと住宅を修理する大工さんの姿がちらほらと見られるようになりました。
在宅の被災者は二階で生活しながら津波で壊れた一階を修理していますが、しかしながら、建築材料が、手に入らなかったり、職人の数が足りないとの理由から、早々と四月の段階で工務店やハウスメーカーに依頼された方でも、来年一月から補修修繕になる世帯もあると聞きました。

町では復興計画作りが進行していますが、区画整理、集団移転、災害公営住宅建設と問題が山積みで、方針が決まるまで待てない方々か、近隣の町に土地を購入、住宅建設を始めています。荒浜地区からの住民の流失が、津波で壊された世帯の数に輪をかけ増えているようです。行政と住民との意見の溝も問題の一つで、意見の溝を埋めていくにはまだまだ時間がかかりそうです。さらなる住民の流失が、懸念されます

そしてこちらは、震災から8ヶ月経った町の様子の写真です。家の灯りも減り、信号も止まったままの亘理荒浜地区 。冬の美しい夕陽が沈むと辺りは一面真っ暗になるそうです。どうぞ一枚ずつ拡大してご覧下さい。








































最後に、お受け取り下さった皆様の写真です。スライドが表示されない場合は、こちらのリンクをご覧下さい。

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現地の写真を見て、確かに震災直後から比べれば、驚くほどきれい整備されています。でも「これが同じ日本なのか…」という悲しい気持は消えません。被災地の皆さんが本当の笑顔になるまで、まだまだ多くの方のお力が必要です。引き続きお力添えの程どうぞ宜しくお願い致します。
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2011年11月12日土曜日

【第32弾】山田町お届け報告+ご支援金途中集計と活用範囲

今回は【第31弾】亘理へのご支援について記載する予定でしたが、現地からのご報告がまだですので、一つ飛んで【第32弾】についてお知らせします。

【第32弾】山田町お届け報告


2枚目のお写真は、午前中に撮影されたようですが、すっかり冬の弱い日差しに移り変わっていますね。
第32弾、今月2回目のお届けは、10日にプロジェクトNext様の活動をお手伝いさせて頂きました。打越先生から、当計画のFacebookお届けの写真と現地の様子ご報告頂いております。一部をご紹介します。全文は、ぜひリンク先でご確認を。その際「いいね!」を押して頂けるとなお嬉しいです (^_^;)
今回届けていただいた野菜とお肉を、プロジェクトNextに到着した昨日のうちに山田町へ届けました。みなさんとても感激していらっしゃいました。

被災地では仮設スーパーなどがいくつかできていますが、あまりに遠かったり、そこへ行くための交通手段が無かったり、あっても交通費がかかりすぎるために、野菜やお肉を手に入れることが未だに困難です。また、買物にかけられる十分な所得が無い方がほとんどです。

本当に喜ばれる物資支援は、単に不足しているものを補うだけでなく、自分は一人じゃないと感じていただくことにつながります。言わば、心の支援にもつながるものです。ビタミン計画さまに届けていただいている野菜などの支援物資は、いつもそのような価値があります
ビタミン計画のお野菜が現地の方々の心の支援に繋がっている。こんなに嬉しいことはありません。今後もプロジェクトNext様をはじめ前線で活躍する皆様のサポート、頑張りたいと思います。

【ご支援金途中集計】
11日の震災発生の日は、当計画の募金の日とさせて頂いております。今月も多くの方にご送金頂き、誠に有難う御座いました。ここで、現時点の集計お知らせ致します。本日までに26名様にご入金頂き、ご支援金合計は、152,000円です。目標額までは、あと68,000円です! 引き続きご支援どうぞ宜しくお願い致します。
なお、明細は従来通り、監査役のお二人にご確認頂いております。ご支援金の使途、及び、入出金明細の管理については、Q&Aをご参照下さい。

【現地の活動資金】
先日来、お願いしておりましたプランター隊活動費の監査役にOtsuka(@NON3)様が名乗りを上げて下さいました。これにてこちらの募集は締め切らせて頂きます。有難う御座いました。
繰り返しますが、協賛頂きましたこちらの資金につきましては、現地活動に関わる交通費、宿泊代などの経費にのみ使用致します。現地で直接お渡しする物資などの費用は、今後も皆様のご支援金でカバーさせて頂く予定です。現地活動もこれまでのビタミン計画の流れを汲んだ形で進める所存です。ご了承のほど宜しくお願い致します。

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最後まで読んで頂き有難う御座いました。ビタミン計画、目指すのは『緩やかで風通しのよいグループによる、息の長い支援』です。ご意見、ご感想お待ちしております。
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2011年11月9日水曜日

【第30弾】石巻お届け報告

様! 有り難う御座います。ビタミン計画お届け30回を越えました。以下、ご報告です。

【第30弾・石巻】
第30弾、お野菜はうまい奥の細道様に手配頂きました。(その他のお野菜と領収書はこちらでご確認下さい)


石巻での配布は、前回の【第19弾】に引き続きチーム個人的の末永さんに31日と1日、二日間に渡って配布頂きました。現地の様子ご報告頂きましたのでご紹介します。
野菜14箱積み込みました、石巻方面に出発します。
十八成浜 くぐなりはまの御宅にお野菜を届けました。近所の方におすそ分けして貰うのに、多めに渡しました。
十八成浜の今の様子。津波にやられた家がほぼ全部取り壊されていました。
門脇町の御宅にお野菜を届けました。ご近所の分まで多めに渡してます。
不動町の皆さんに、野菜をお届けしました。おばあさん達から深々と頭を下げられ「ありがとう」と、泣きながら感謝されました…ここも来る度建物と人が減ってます
不動町で野菜を配ってる時の様子。おいくらですか?と聞かれたので、持ってってよ、と答えたら、一番お年を召したおばあさんが深々と頭を下げて、何度もお礼を言ってました。

こちらの地域は、7月の11弾から複数回お届けしておりますが、回を追う毎に比較的お若い方の姿が見えなくなっている様子が分かります。現地の方も震災で過疎化・高齢化が一気に進んでしまったようだと仰っていました。狭い日本の中の大きな東北。このままでは全体が立ち行かなくなるでしょう。私達はより強い当事者意識を持って、国の復興政策を注視していく必要があると思います。

【広がる支援の輪】


ご支援の輪、着実に広がっています。 先月末のブログでご紹介した尾道からの大量の物資、覚えていらっしゃるでしょうか? 今回も写真家の村上様が瀬戸内の鯛の塩焼きと丈夫な帆布の手提げなどを手配して下さいました。村上様、本当に有難う御座います!

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以上、本日は画像満載でお届けしました。次回は亘理へのご支援について報告する予定です。ビタミン計画では、引き続きご賛同者さま大募集中です。奮ってご参加下さい m(_ _)m
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2011年11月5日土曜日

【第29弾・大槌】お届け報告+10月のご支援金集計+【自立を促す…?】

お野菜支援についての更新が遅れております。申訳御座いません。先月は、以下でお知らせする【第29弾・大槌】のあと31日に石巻、そして、今月は3日に亘理へのお届けが完了しております。

【自立を促す…?】
大槌へのお届けは、毎回30世帯ほどの集落の代表の方にお受け取り頂いております。今回もご丁寧なお礼状頂きました。一部ご紹介致します。
皆さん、椎茸の大きさにびっくりしていました^^
「美味しかった! いつも新鮮なお野菜を本当にありがとうございます」
そして、「普段買えないものが多いから、とても嬉しい」とお話されていました。
いつもの通り涙も流される方々がいらして、こちらも泣けてきます。

……現状は変わりません。以前もお話しました通り、落ち込む方が多く
何に対してもあまり期待しなくなっているように思います。
希望が持てないのだと思いますね。
どなたもあまり話してくれなくなってしまって、それがとても残念です”
人間とは強いもので、過去の事例を見ると、どんな逆境でも一筋の希望を頼りに生き抜く力があるようです。しかし、全く希望が見えなかったとしたらどうでしょう。この場合は、仮に継続して物資の支援を受けられる状態にあっても、心の闇は取り残されたままです。どんなに気持ちの強い人でも、次第に気力が失われてしまうのではないでしょうか。
大変酷な事を申しますが、被災地の復興は、地元の方々に立ち上がって頂かないことには実現しません。それ故、国や地方行政には早急に希望の光を提示してもらわねばなりませんが、中には既に自分で立ち上がっている人もいます。身内をなくし、家をなくし、職場をなくし、それでも再起を賭けて立ち上がる。この様な人達の存在は、それ自体が希望の光でしょう。私達はそんなエピソードから力を得ます。だから、報道にも取り上げられやすい。でも気をつけなければいけないのは、外部の人間がこれらの人達を基準に被災地を考えてはいけないということです。
もちろん、物資を送り続けていればいいとは思いません。ただ、「自立」という言葉を使う時にはことさら慎重でいたいと思うのです。プランター隊隊員の感想を読んで頂くとご理解頂けると思いますが、根底にはやはり「自立」への思いがあります。けれどそれを前面には押し出しません。一方、最近「自分のことは自分でやってもらう」など、被災された方を上から見ているような言動が散見され、個人的にとても不安に感じております。被災地の方々と私達の違いは何でしょう? 私達は、幸運にも津波に合わなかった…。それだけです。そこに上下関係は存在しません。私達は今一度、「自分が同じ境遇に置かれたらどうだろうか」と想像してみるべきかもしれません。


【第29弾・大槌
29日お届け無事完了しております。今回のお野菜には、岩手県北部岩手町名産の巨大椎茸が入りました。この椎茸は収穫期が短い為、地元岩手でもご存じない方がいるそうです。肉厚で風味が良いので、道の駅・石神の丘の店長さん曰く「大きいまま魚焼きグリルで焼いて塩するだけ。後は各自ステーキのように切り分けて食べて」とのこと。どれ位大きいのでしょう? ぜひ出荷写真でご確認下さい。

【10月ご支援金の集計】
皆さま、変わらぬご支援誠に有難う御座います m(_ _)m 先月10月は、5回のお届け+プランター企画2回。そして、お野菜については、6回のお支払いが実現致しました!
今月のお野菜購入費には、先月の余剰金131,651円からプール金9万円を除いた約4万円を充当出来ます。よって、今月の目標額は、22万円となります。引き続き皆さまの暖かいご支援どうぞ宜しくお願い致します。
なお、明細は従来通り、監査役のお二人にご確認頂いております。ご支援金の使途、及び、入出金明細の管理については、Q&Aをご参照下さい。


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本日は、自戒も込めて、少々辛口となりました。ご不快に思われた方いらっしゃいましたらお詫び致します。
今月は、全5~6回のお届けを予定しております。ご協力どうぞ宜しくお願い致します。
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2011年11月3日木曜日

【第2弾】野菜プランターの会(10月23日)の感想/河野敬子さん

河野敬子さんのレポートご紹介します。
野菜プランターの会のページ集合写真など沢山の画像を掲載しております。こちらもあわせてご覧下さい。

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女川に引き続き、気仙沼の仮設住宅での野菜プランターの会にも参加させていただきました。私たちが活動をさせていただいた仮設住宅では、“初めて”のイベントということで、皆さん、楽しみにされていて、到着が遅れ申し訳なかったです。
女川と異なり、みんなが集合しての開催となりました。野菜プランターの会の説明と自己紹介の後、土を入れ、種まきをみんなで行いました。皆さん手馴れた調子で、晴天の下、和気藹々と作業を楽しんでいらっしゃいました。お水を提供していただき、植えたばかりのプランターに水をやり、女川と同じくお部屋番号をプランターに書いて配布しました。自分の家の前にこだわらず、早く芽が出るのを見たいからか、日当たりの良い住宅の横に3つほどプランターを並べていらっしゃいました。みんなニコニコ楽しそうでした。
目下の悩みはみんなで集まって話をする場所がないこと。集会所を作って欲しいとの要望は既に何度も行政に言っているそうですが、実際にはまだ何もなされていない状態。ベンチが1つあるだけで、高齢者の方が多いことを考えると集まっておしゃべりすることさえ難しい環境でした。私たちが、アウトドア用のイスとテーブルを設置するとうれしそうに座って、「これだけでもあれば天気の良い日はみんなで話せるのにねぇ。」と切ない表情を見せながらも、おしゃべりがはずんでいました。プランター作業の後、みんなでお茶タイムだったのですが、私たちは80世帯の方で行っているカフェからお茶セットの到着を待っていることしかできず、日差しが強い中、何度か解散の危機に陥りそうになりましたが、住民の方がお菓子を出してくれたりしてお茶セット到着まで何とかしのげました。
テントを建てて日よけもでき、おしゃべりも弾みました。おそらく初めてみんなで集まっておしゃべりをしたのではないかと思います。お昼時間も近づいてきたので、支援物資を配布して終了。ここでも手作りマフラーの配布は、特に女性の方の表情が一気に明るくなり盛り上がりました。「また、お邪魔しますからね。水遣りしてくださいね。寒くなるので風邪ひかないように気をつけてくださいね。元気で会いましょうね。」と別れを告げ、撤収しました。ここでも最後まで見送っていただきこちらが切なくなりました。

・徒歩圏内での格差
気仙沼の仮設住宅は、80戸のエリアと8戸づつ2箇所に分けられた小さなエリア。目の前の80世帯エリアには、たくさんの支援(各種団体が行うイベント、支援物資の配給等)が行われているようですが、今回私たちが訪問した8戸づつの小さなエリアは管轄が異なるようで、目と鼻の先にも関わらず、80世帯エリア同様の支援は受けられていない様子でした。そのことに関して、皆さんかなりストレスを抱えていらっしゃる様子が伺え、お話を聞いていて居た堪れなかったです。行き届かない自治体の支援の現状を目の当たりにしました。
・おしゃべりの重要性
震災から既に半年以上。長い避難所生活の後、やっと仮設住宅に引っ越して2ヶ月。震災前は当たり前だったご近所とのおしゃべりもままならない環境。お年寄りが多いことを考えると部屋から出てきてもらえるような今回のイベントがこの仮設住宅で開催できて、本当に良かったと思いました。寒くなってもみんなが集まっておしゃべりができる集会所の設置を切に願うところです。
・コミュニティの結束を大切に
今回お邪魔した仮設住宅はとてもコミュニティの結束が固い印象を受けました。状況が状況ゆえに結束が固くなってしまったのではないかと思います。少しずつ環境が改善されていってもこのコミュニティの結束は大切にしてもらいながら、復興に向かっていただければと願うとともに、ささやかでも何かしらのお手伝いができれば良いと思いました。
・現地へ行くことの重要性
おそらく支援物資を送っている方は、場所によっては既にモノがあふれていることを知らないと思います。知っていれば支援はしないでしょう。現地に足を運ぶと、ニュースで見たり聞いたりするのとは比較にならないほどの情報を五感で得られます。もちろん、様々な理由で現地に足を運べない人も居ます。だから、少なくとも足を運んだ私たちはそれを正しく伝え、最適な支援を行えるよう活動していく責任があるように感じました。私たちは最終的に被災者の方の自立を応援しています。ささやかな活動でも被災者の人たちが少しでも前向きになれる機会を提供できれば、自立への一歩へつながるのでは?と思います。「心を寄せること、ともに歩むこと」私が被災者支援の際に常々心がけていることです。気仙沼の仮設の方々ともご縁があっての今回の活動を行うことができました。こちらでも、心を寄せ、ともに歩んでいければよいと思います。
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【第1弾】野菜プランターの会(10月22日)の感想/岩正人さん

岩正人さん(@iwayan22)のレポートご紹介します。
野菜プランターの会のページ集合写真など沢山の画像を掲載しております。こちらもあわせてご覧下さい。

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野菜プランターの会の第1回として、女川町桐ケ崎地区の仮設住宅で設置してきました。 見たこと、聞いたこと、感じたことなどを、自分なりに書き留めておきたいと思います。


<野菜プランターの設置について>

○野菜プランターは、思いのほか仮設住宅の方々に喜んでもらえた。
おばちゃんもおじさんも嬉しそうな表情を浮かべて、のぞきこんだり、種を蒔いたり、持ち帰ったり。
もっと冷ややかな反応かもしれないと恐れていただけに、ほっとした。とても嬉しかった。

○野菜プランターは、ごく短時間で設置出来てしまった。
具体的に考えてみれば分かったようなものだけど、プランターを並べて底石や土を入れ種を蒔くだけ。とてもスピーディに終わってしまった。早過ぎて間が持たない。
むしろ、誰にお渡ししたかのチェックの方が時間がかかったかもしれない。(仮設住宅内のコミュニティ形成のために、不平等は厳禁だった)
でも、こうしたことも、やってみて初めて分かるものなのだ。

○野菜プランターには、天敵もいた?
仮設住宅には、4〜5匹(もっとかも)の猫が居着いていた。
玄関先までプランターを届けた際、おばちゃん曰く「猫がプランターにおしっこしちゃうと、枯れちゃうんだよねー。何か蓋しとかないと」
気温の低さは計画段階から心配していたが、猫とは思いもよらなかった。僕も猫好きな方だが、これは困る。次回どうなっているか正直不安だ。網か何か(猫パンチに耐えられるもの)が必要かもしれない。


<仮設住宅の方達について>

○予想以上に暖かく迎えてくれたことが、素直に嬉しかった。

○仮設住宅の敷地からは、遠くに海が見えた。帰宅後にそのエリアをGoogle Mapで見ると、津波で壊滅的な被害にあったことがはっきり分かった。かつて家があった場所を遠くに見つつ、狭い仮設住宅に住む気持ちはどんなものだろうか?

○仮設住宅の中は、やはり狭い。
あるおじいちゃんは、これまでは遠くに住んでる子供や孫が正月に来てくれたが、今度の正月は呼べないと残念そうに言っていた。たしかに、この広さで泊まりがけの客は無理だと思う。
それなら、おじいちゃんがお子さんや孫の所へ行けばいいなんて言えないよなぁ。

○仮設住宅には、少しは盆栽やプランターを飾っていた家もあったが、全般的には殺風景だった。プランターも鉢も何もない家も結構あるし、空き地は砂利が敷いてあるだけ。
いくつか盆栽を飾っている家のおばちゃんと話したら、前はもっと一杯あったけど、みんな流されてしまった。ほんと身一つで逃げてきたのよ。これは友達にもらったのよと。
これまで何度も行った岩沼市の仮設住宅は、もっと花や緑があった。
岩沼も全て流されたのは同じだが、ボランティアセンターによるプランター設置や、ボランティア有志による「お花まつり」などがこれまで行われ、それがきっかけになって続いているのだと思う。
この仮設住宅でも、今回のプランターがきっかけとなって花と緑が増えてくれるといいのだが。 (そのためには、野菜よりも花の方がいいのかな?)

○20代〜40代の、いわゆる働き盛りの世代が極端に少なかった。
その日にいなかっただけかもしれないけれど、恐らく、ほんとにいないのではないか。
地方はどこも抱えている悩みだからしょうがないが、被災地にとっては大きい問題になってくると思う。

○仮設の人達は、みんなではないけれど、結構「話したがり」だ。
話を聞いてほしいという気持ちも強いのだろう。
ただ、話してくれたことの半分近くが、なまりのために分からなかったのが残念!(ちなみに僕は北陸人)

○不在宅への伝言を頼んだ際に「あなたから言ってよ」「あたしがー?」といったやりとりがあり、やはり付き合いに濃淡があることが感じられた。まぁあたりまえのことなんだろうけど。
こうしたことは、深く関与すればするほど、気にかけないといけないのだろう。


<現地に行って支援するということ、その重みについて>

○プランター設置やアフターフォローは、メインイベントにはちときつい。
その点で、芋煮会との組み合わせは良かったと思う。
今後、ビタミン計画派遣部隊としては、どうしていくのが良いか?  まして、アフターフォローで行く場合には、プランター設置作業すらないかもしれない。頻繁に顔を出すならともかく、月1回で訪問するとなれば、ゆっくり時間をかける形が望ましいし、何らかのメインイベントが必要だろう。
○現地から帰り時間が経つにつれ、直接訪問すること、継続して訪問することの難しさを感じている。
支援物資配布ではなく、仮設住宅内のコミュニティ形成をゴールにすると、とたんに難易度も責任も負荷も重くなるのではないか。

○今回プランターを設置した先には、勿論継続的に訪問する方がいいと思う一方、そうして関与を深めていくということは、我々のスタンスを問われるということでもあると思う。
どれだけここに来れるのか、会話の中で出てきた依頼や相談に対して、どの程度応えていけるのか、 どれだけ真剣に対応していけるのか、

○今後も現地に根付いたボランティアのコーディネートのもとでやる分には、難しい問題は出ないのかもしれない。
しかし、自分達で直接、継続的な関わりを持つとなると、責任が生じると思う。
はたして、それを受け止めるだけの覚悟があるか? それだけの支援が可能か?

○また、細かな点においても、現地コーディネートの存在は、やはり大きかったのではないか。
訪問タイミング、事前告知、誰に話を通すか、どんな規模でやるか、何に気をつけるか、etc...  そうした様々なことに気をつけなくてもボランティア自体は出来るが、少しでも効果的に、そして、失礼や思わぬ悪影響のないように行っていくならば、そして継続的に行って行くならば、やはり配慮も知識も必要だろう。

○一方で、考え過ぎてもいけない。考え過ぎて動けないようじゃいけないのだと思う。
へんに消極的にならないためにも、自分達のスタンス、どこまでやるのかを決めて、自覚的に動くことが必要だろう。
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【第1弾】野菜プランターの会(10月22日)の感想/河野敬子さん

河野敬子さんのレポートご紹介します。
野菜プランターの会のページ集合写真など沢山の画像をアップ致しました。こちらもあわせてご覧下さい。

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10月22日(土) 牡鹿郡女川町

事前情報で女川の方が難しいと聞いていたが、多少の派閥は感じられるものの、さほど殺伐とした印象はなかった。もしかしたら、初めてということもありちょっと“よそいき”な対応だったのかもしれない。(一度しか来ないのならばお客様扱いで終わる)

到着時は、仮設の人たちは外に出てきておらず、声をかけておばちゃん二人が芋煮の手伝いに来てくれた。おそらく10時にきてくれたおばちゃんは、今回のイベントを楽しみに待っていてくれたのだと思う。我々があまりに大所帯だったので、びっくりした感は感じられ、「来てください。」と言われたところで、私が逆の立場だったら、あの中に入っていくのはかなり勇気のいることだったと思う(その点おばちゃんは強い)。

集会所の中は、スタッフで埋め尽くされており、かといって誰が何をして良いのか?仕切ってよいのか?引くべきか?芋煮を手伝うのか?ブルーベリージャムか?混乱という言葉が一番しっくりくると思う。私もプランター到着を待つべきか?中を手伝うべきか?困った。プランターは木村隊長や岩さん、村上さんも居たのでとりあえず中かな?と思い中の手伝い。お互いの顔色を伺いながらぎこちなく作業。ちなみに芋煮に関しては、少なくとも手順をおさえていてもらえれば(もしくはリーダーが積極的におばちゃんに聞いて手順をスタッフに指示)、もう少し良いスタートが切れたのではないかと感じた。

一緒に作業をするのはとても良い。お話もできるし、被災者の人たちも頼りにされるのはうれしいと思う。ただ、おばちゃん1に対して、スタッフ4くらいの割合で集会所の中に入っていたため、途中で手伝いに来てくれたおばちゃんが「十分手は足りているみたいだから、できた頃来るわ。」と帰った方もいらっしゃり、このあたりは状況を見ながらスタッフの誘導をリーダーに行ってもらえればと感じた(スタッフ同士だと角が立つ)。


お年よりは決まった時間に食事を取る人が多い。12時に芋煮が出来上がっていないと、みんな自分たちで食事を済ませてしまう。それまでに作ることが非常に重要ということが、元料理教室の先生の殺気立った雰囲気で感じ取れた。おにぎり用ご飯が30分の給水時間がとれなかったこともあり、うまく炊き上がらなかった。これもおばちゃんたちを焦らせた(誰が水加減をみたのか?と犯人探しみたいになっていた…)が、結果的には再度炊き直しでどうにか間に合い、10人くらいで一揆におにぎりを作った(が、おばちゃんたちのおにぎりはさすが漁師の妻だからか、1個が大きかった。結果的に数がいきわたらなかったと思う)。芋煮も無事出来上がり、仮設の人たちが集まって来てくれて食事となった。食事の際、仮設の人たちが最初に食べて、その後スタッフが食べる感じになってしまったのが残念。集会所が狭かったこともあり仕方なかったのかもしれないが、順番に出入りして、少しでも仮設の人たちと一緒に食事をしながらお話できたらよかったと思う。なんとなく「お手伝いに来ているのだから、スタッフは二の次」という空気が漂っていて交流が阻まれたのも残念。仮設の人たちも、周りに食べていないスタッフが居るのを知っていることもあり、長居はできないといった感じで食事が終わった人から立ち上がられたのも気の毒だった。交流をもう少し大事にしてもよかったのでは?と思った。集会所に入りきれない状態だったので、お盆を持ってきて自分の部屋に持ち帰っていた家族もあった。とはいえ、出てきてくれただけでもよかったのかもしれない。

野菜プランターの会。一番に元料理教室の先生のおばちゃんが来てくれた。今日は2種類植えると案内したが、ハツカダイコンだけ植えたいと言われ、どうしようかと思ったが、植えたくないものを植えてもらうのも…と思い1種のみ植えてもらった。それ以外の人は2種類、縦割りもしくは横割りで植えてもらった。あっという間ではあるものの、みんなかなり楽しそうに作業をしてくれてよかった。気がつけば、自分のプランターが終わった人たちも再びテントに戻ってきていた。残ったプランターの行方が気になったのではないかと思う。1軒に一つ、不在の家はおうちの前に置いておくことを説明。会場に来ていない人の分は、そこに居た人に協力してもらって作ってもらった。部屋の前に行くと、既にいくつかプランターで野菜や花を植えていた人も居た。早速、カゴをかけて発芽を早めようとするところなど、抜け目ない。猫が多いこともありおしっこ予防のため、台の上に置くなどの知恵があちこちで垣間見られた。

1世帯1個なのか1部屋1個なのか?少々混乱した。1部屋に2世帯の部屋もある。気仙沼は3世帯で2部屋、2世帯で3部屋など結構複雑。また、一応入居しているが、全く住んでいないケース(コミュニティの中では村八分状態)などもあり、事前情報と現地でもヒアリングの重要性を感じた。部屋で割り振るなら、事前に部屋番号をプランターに記入しておいても良いのかもしれない。そうすれば、来ていない家のプランターは自動的に残る。このあたりは要検討。

「お花はないの?」確かに、お花は癒されるが今回はなし。「腐葉土は混ぜないの?」畑をしていた人たちにとって土作りは命。腐葉土も肥料も混ぜてある土は便利だけれども、少し寂しそうだった。プランター野菜が仮設のご近所同士の話のネタになってくれていればうれしい。
支援物資配布。特に手編みマフラーとお米は予想以上の盛り上がりぶり。マフラー選びはおばちゃんたちが特にうれしそうだった。早速マフラーを巻いてみせる人もいて、一瞬かもしれないが、ギスギスした雰囲気とは無縁な感じだった。何よりも盛り上がったのは、次回の予告の宣伝紙を渡した時。その時、来月も来るのだ!と思ってくれた様子。元料理教室のおばちゃんは、「クリスマスリース作りがいいね。楽しみだねぇ。」と何度も言っていた。見送りは10名以上いたと思う。撤収作業に少し時間がかかり、かなりの時間仮設の人たちが見送るために外で待ってくれていたのが気の毒だった。代表奥さんは、芋煮もプランターもさほど積極的には感じられなかったが、マイクロバスの乗り口まで近寄ってきて、感極まったのか?涙を流しながら見送ってくれたのが印象的だった。早く涙を流さず生きていける日が来ると良いなと思った。

プランターをきっかけにこの仮設とかかわることができた。継続的に支援を行うのであれば、その方法、ツールは被災者の話を聞きながら変化していっても良い気がする。短期的には、この仮設の人たちが良い人間関係を保ちながら仮設住宅での生活を営めるような支援を行うこと。そして、長期的には彼らが自立して仮設を去る日を迎えられる支援をすることではないかと思う。これもひとつのご縁。所詮よそ者ができることは限られている。けれども、できる限り心を寄せ、ともに歩んでいきたい。
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【第1弾】野菜プランターの会(10月22日)の感想/水野牧子さん

水野牧子さん(@mizmaki03)のレポートご紹介します。
なお、昨日現地コーディネーターのマサさんから集合写真など沢山の画像が届きました。野菜プランターの会のページに掲載致しましたので、こちらもあわせてご覧下さい。

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私は女川しか行っていませんが、想像以上に暖かく迎えてもらったという印象です。うさんくさく思われたりということもなく、迷惑がられるということもなく。もちろん先発のめぐっちょさんやマサさんたちのおかげだと思うのですが。

それで、ついつい団体としての活動の目的を優先してしまいがちなんですが、あくまで現地の人に喜んでもらうのが一番の目的なので、それを忘れてはいけないなと。半日の限られた時間であれもこれもやって、女川の皆さんに「なんだかいきなりやってきて慌しく帰っていった」と思われては本末転倒だし。次回以降は様子が変わるかもしれませんが、今回ちょっと慌しいなーとは思いました。

どうも「来てくれた、また定期的に来てくれる」というところが一番喜ばれているので、プランター&野菜にかこつけて皆さんの様子を伺いにいく、くらいのスタンスのほうが向こうも身構えないですんでいいのかなと。祖母のところに時々特に用事もないけど「ご機嫌伺いですよ」と言って遊びにいってたのを思い出しました。



行く前は「いつか畑を作って住民の皆さんで管理してもらって」とか鼻息荒く乗り込んだ私ですが、まあ畑はあってもなくてもいいんだなーと。もちろん結果的にそうなればそれはそれでいいんですが、また違う着地点も色々とむこうの人と話すうちにでてくるかもしれない。気仙沼の人たちはやる気みたいなんで、そっちは相談しつついい方向にいけばいいですね。

プランター隊が当面他のチームとコラボでやっていくのであれば、時間の割り振りをちょっと考えたいですねー。炊き出しの準備中に集まってるみなさんにお野菜その後どうですか?と雑談をふったりとか。今度はプランターを配るわけではないので、皆さんに一度に集まってもらう口実もないので、話をする機会を見つけていかないと。あ、でもてみやげのお野菜を配るときに一家庭ごとにお話はできますねいちおう。

これまではビタミン計画を通してお野菜を送るだけでしたが、実際に被災された人が暮らしている現場に来ることができたことは学ぶことや新しく知ることの多いとても素晴らしい経験でした。現地の様子をこうやって伝えていくなかで、新たに東北に足を運んでみようと思ってくれる人がでてきてくれるといいなと思います。

そんな感じです。
ところでもう芽がでてきたらしいですね、いいニュースです♪
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2011年11月1日火曜日

【第2弾】野菜プランターの会(10月23日)活動報告と感想/木村研太さん

◎開催日と場所
・10月23日 気仙沼市本吉町

◎開催の形態
・23日は、ワンデイ・カフェのグループと現地まで同行し、それぞれ違う仮設住宅にて活動。
プランター終了後は、カフェのメンバーが2名合流し、いわゆる「お茶っこ」のサポートをしてくれた。

◎気仙沼市本吉町の仮設住宅について
・本吉町の中学校を中心に、3箇所の仮設住宅がある。
南側に80戸、東側に8戸、北側に8戸という配置。
・プランターの活動は、東と北の計16戸分を北側の敷地内で行った。
ちなみに、ワンデイ・カフェは、80戸の集会所で活動。
・元々、同じ地区に住んでいたという人が多く、そこそこ顔見知りが多いとのこと。
・避難所は、目の前の中学校だった。
・職業は勤め人が多いらしいが正確なところは自分は聞いていない。
漁業従事者ばかりではないようだった。
・中には2世帯で3戸借りているお宅も。
・既に個人でプランターで野菜を作っているお宅はいくつかある。
チンゲンサイ、小松菜、春菊、レタス、etc.
・基本的に大きい側と小さい側の交流は薄いらしい。80戸側に対する思いは、オーバーに言うと「敵対視している」感じ。
住宅の完成と入居の時期の違いや、(自分の憶測だが)入居時に何らかのいきさつがあったのかもしれない。
・東側と北側の住人曰く、
「あっち(80戸側)は、しょっちゅう支援団体が来たりしてるが、こっちには声がかからない」
「移動販売車が来ない」
「あっちは、インターネットとか出来る人間がいて、外からの支援を乞うたりしてるけど、こっちは年寄りばかりでどうにも出来ない」
「集会所がない(現在嘆願中)」 …….etc.
おおむね、「疎外感」をあらわにした発言が多かった。
・敷地内での住人同士の交流や会話は結構ありそうな感じだった。ただし、北側は敷地内にベンチが一個で、東側は何もなし。
・今回のプランターの会が、初めての支援イベントだった。


◎野菜プランターの会の様子
天気は雲が多いものの、良い天気。
朝出発が遅れたため、目的地に大分遅れて到着。
80戸側の集会所の荷下ろしを手伝うと、プランター隊だけすぐ北側の仮設住宅に移動。
嬉しいことに、敷地入り口付近のベンチの周りに、既に7,8人の方が待っていてくださった。
年齢層は、女川より明らかに高めのようだった。

届いていた資材を確認し、早速作業を開始。
今日は都合によりプランターのメンバーがとても少ない。
が、狭いとは言え、プランターを16個全部並べても共有スペースは全然余裕。
ズラリと並べ、集まってくださった方々と、土入れから開始することに。
すると、皆さん軍手を取り出し始めた。
やる気満々。
素直に嬉しい、と思う。

おっとその前にプランターメンバーの自己紹介をせねば。
リーダーは全然余裕ナシ。
(あ〜あ、昨日自己紹介してなかったヨ……)

手順は、土入れから始めるだけでそれ以降は昨日と変わらない。
こちらは声掛けをするだけ。
みんな真剣に土を均等にならしていく。
真剣過ぎて土を押し固めそうになったりするので、慌てて思いとどまらせる。
浅い溝を掘る。

そして昨日と同じく手渡しで種をみんなの手のひらに乗せる。
昨日と同じく、ハツカダイコンとチヂミ菜の二種類。
昨日に比べ、種はさらにOB気味に蒔かれる。
気にしない気にしない。
「もうちょっと蒔いてみましょうか」
パラパラ。パラパラ。

土をかけてやり、水を与えてやり完成。
本当にあっという間に全鉢終わってしまった。

こちらで持参したテーブルと椅子、そして備え付けのベンチにみんな座り、一休み。
みんなで、お茶っこをする予定にしていたので、「帰る」と言い出したご婦人方をなだめつつ、ワンデイカフェからの助っ人達を待つことに。
すると一人のご婦人が、家からお茶菓子を出して来てくださり、場をつないでくれた。
ほどなく、助っ人達がお茶道具とお茶菓子を持ってやって来てくれた。
そして、急遽テント設営。
実は、お天気がさらに良くなり、日差しがかなりキツい感じに。
日陰が出来て、ようやく落ち着いたお茶っこ会になった。

それにしても、みなさんしゃべるしゃべる。
お天気の良い日に、みんなで外で集まってしゃべりまくる……これこそがここの仮設の需要そのものだったのでは?と、ふと思った。
やはり、集会所もしくはそれに相当する場所って、どんなに小さなコミュニティでも必要なんだなと実感。
そういう場所がヨリシロとして存在すれば、イベントなどがすんなり入りやすくなるんじゃないかと思う。
むろん、ご自分達の手で何かを興すとかを次のステップとして出来ればモアベター。

お昼近くになり、ぼちぼち撤収準備。
そして支援物資の配布。
みんなで記念撮影。
握手。握手。(最初に握手しろよ、オレ)

再会を約束し、お別れ。

この後、ワンデイカフェのお手伝いと撤収を行い、この日の活動を終了した。


◎今後の野菜プランターについて考えられること
1.プランターのアフターケア
・鳥除け虫除けの追加
・種苗の補充
・土の交換。もしくは土の養生。
・種類の追加 >> 東北の冬期は難しいかも。
・病気対策
・プランターの追加 >> 今回の配布分の成り行きを見てから。

2.野菜プランターの会そのものについて
・主旨をはっきりと伝える。 >> 現在リーフレットなどを作る案あり。
・始める時間を明示して、集まってもらってからやる方がよい。 >> 各段取りをよく整理しておく。
・プランターの作業時間そのものは案外短い。お茶っこの時間を設けて会話するなどを最低限セットにすべき。
・もっと話そう。ニーズもズバリ聞いてもよいのでは? >> 次回訪問時にいろいろ聞いてみる。
個人的な理由として:お互いに初対面だったこともあるが、被災した方への禁句というものも自ずからあるため、話しのきっかけが掴みにくかった。「何気ない話題」を引っ張りだすのが、次回からの自分の課題。
・何らかの支援物資は持っていった方がよいのでは? ビタミン計画らしくやるなら野菜とか。
・続けていくとして、いつまでやるのか? 目標点は? 収束させるとしたらどのようにするのか?
・支援箇所は増やせるだろうか? >> アフターケア込みで慎重に検討するべき。
・次回以降、メンバーは固定にすべきか? 公募をかけるべきか?

*次回訪問までに、実施内容を固める。


◎個人の感想
二箇所の仮設住宅の訪問により、それぞれのケースでそれぞれの問題を抱えているんだな、ということを勉強させてもらった。

一つ目の仮設は、未だに生活道路が冠水になる時期があり、生活用のインフラにやや不安を抱えている。
自家用車の不足は、以前より解消されつつあるが、そもそも買い物ができるところが未だに遠いまま。
女川町の中心部(女川浜あたり)の復興が待たれる。

二つ目の仮設は、九月に入居したばかりの小規模仮設の二群で、先行で完成入居済みの大型仮設への手厚い支援を羨望のまなざしで眺めるのみ、という奇妙な事態に陥っている。
集会所は目下存在せず、外にベンチのみ。ご高齢の方も多い。
ただ、顔見知り同士が多いのが救いだった。コミュニケーションまで希薄になってしまったら、集会所どころではなくなってしまう。
「なんとかしたい」という思いも、いくつかの発言の中から感じられたので、今後何かお手伝いができればいいなと思っている。

今回の企画の主旨目的は、この二つに集約される。
・少し先に収穫の楽しみを設けて、気持ちを前向きに持ってもらう。
・野菜プランターをコミュニケーションツールの一つにしてもらう。


気持ちをちょっとでもアゲて欲しい。
冬場でも楽しみを持って過ごして欲しい。


プランターのケアも勿論必要だが、その視野には必ず人間が入っていなければならない。
そのためにも、今回訪問した二箇所を今後継続して訪問していくことは、言わば自明の理。
そして、必要とあらば野菜プランター以外のものに素早く切り替えるという決断が必要になるかも。
(その時は「野菜プランターの会」の看板が別のものに差し替わるだけだ。これだけに固執してはいけない。)

重要なのは「あなたたちを見捨てない」というメッセージを送り続けること、これに尽きる。
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