2011年11月3日木曜日

【第2弾】野菜プランターの会(10月23日)の感想/河野敬子さん

河野敬子さんのレポートご紹介します。
野菜プランターの会のページ集合写真など沢山の画像を掲載しております。こちらもあわせてご覧下さい。

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女川に引き続き、気仙沼の仮設住宅での野菜プランターの会にも参加させていただきました。私たちが活動をさせていただいた仮設住宅では、“初めて”のイベントということで、皆さん、楽しみにされていて、到着が遅れ申し訳なかったです。
女川と異なり、みんなが集合しての開催となりました。野菜プランターの会の説明と自己紹介の後、土を入れ、種まきをみんなで行いました。皆さん手馴れた調子で、晴天の下、和気藹々と作業を楽しんでいらっしゃいました。お水を提供していただき、植えたばかりのプランターに水をやり、女川と同じくお部屋番号をプランターに書いて配布しました。自分の家の前にこだわらず、早く芽が出るのを見たいからか、日当たりの良い住宅の横に3つほどプランターを並べていらっしゃいました。みんなニコニコ楽しそうでした。
目下の悩みはみんなで集まって話をする場所がないこと。集会所を作って欲しいとの要望は既に何度も行政に言っているそうですが、実際にはまだ何もなされていない状態。ベンチが1つあるだけで、高齢者の方が多いことを考えると集まっておしゃべりすることさえ難しい環境でした。私たちが、アウトドア用のイスとテーブルを設置するとうれしそうに座って、「これだけでもあれば天気の良い日はみんなで話せるのにねぇ。」と切ない表情を見せながらも、おしゃべりがはずんでいました。プランター作業の後、みんなでお茶タイムだったのですが、私たちは80世帯の方で行っているカフェからお茶セットの到着を待っていることしかできず、日差しが強い中、何度か解散の危機に陥りそうになりましたが、住民の方がお菓子を出してくれたりしてお茶セット到着まで何とかしのげました。
テントを建てて日よけもでき、おしゃべりも弾みました。おそらく初めてみんなで集まっておしゃべりをしたのではないかと思います。お昼時間も近づいてきたので、支援物資を配布して終了。ここでも手作りマフラーの配布は、特に女性の方の表情が一気に明るくなり盛り上がりました。「また、お邪魔しますからね。水遣りしてくださいね。寒くなるので風邪ひかないように気をつけてくださいね。元気で会いましょうね。」と別れを告げ、撤収しました。ここでも最後まで見送っていただきこちらが切なくなりました。

・徒歩圏内での格差
気仙沼の仮設住宅は、80戸のエリアと8戸づつ2箇所に分けられた小さなエリア。目の前の80世帯エリアには、たくさんの支援(各種団体が行うイベント、支援物資の配給等)が行われているようですが、今回私たちが訪問した8戸づつの小さなエリアは管轄が異なるようで、目と鼻の先にも関わらず、80世帯エリア同様の支援は受けられていない様子でした。そのことに関して、皆さんかなりストレスを抱えていらっしゃる様子が伺え、お話を聞いていて居た堪れなかったです。行き届かない自治体の支援の現状を目の当たりにしました。
・おしゃべりの重要性
震災から既に半年以上。長い避難所生活の後、やっと仮設住宅に引っ越して2ヶ月。震災前は当たり前だったご近所とのおしゃべりもままならない環境。お年寄りが多いことを考えると部屋から出てきてもらえるような今回のイベントがこの仮設住宅で開催できて、本当に良かったと思いました。寒くなってもみんなが集まっておしゃべりができる集会所の設置を切に願うところです。
・コミュニティの結束を大切に
今回お邪魔した仮設住宅はとてもコミュニティの結束が固い印象を受けました。状況が状況ゆえに結束が固くなってしまったのではないかと思います。少しずつ環境が改善されていってもこのコミュニティの結束は大切にしてもらいながら、復興に向かっていただければと願うとともに、ささやかでも何かしらのお手伝いができれば良いと思いました。
・現地へ行くことの重要性
おそらく支援物資を送っている方は、場所によっては既にモノがあふれていることを知らないと思います。知っていれば支援はしないでしょう。現地に足を運ぶと、ニュースで見たり聞いたりするのとは比較にならないほどの情報を五感で得られます。もちろん、様々な理由で現地に足を運べない人も居ます。だから、少なくとも足を運んだ私たちはそれを正しく伝え、最適な支援を行えるよう活動していく責任があるように感じました。私たちは最終的に被災者の方の自立を応援しています。ささやかな活動でも被災者の人たちが少しでも前向きになれる機会を提供できれば、自立への一歩へつながるのでは?と思います。「心を寄せること、ともに歩むこと」私が被災者支援の際に常々心がけていることです。気仙沼の仮設の方々ともご縁があっての今回の活動を行うことができました。こちらでも、心を寄せ、ともに歩んでいければよいと思います。
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